
メイクアップシール新製品「寝台特急 さくら・はやぶさ/富士 24系 9両セット」、及び「寝台特急 さくら・はやぶさ/富士 14系 6両セット」が、本日より販売開始となりますが、今回の通信では製品の紹介はせずに、あえて製作室長老によるブルートレインの回想記をお届けします。ぜひ、お楽しみください。
「私の出張は東京駅9番線10番線から始まる~我が出張のルーティーン~」
私の出張は東京駅9番線10番線から始まる。東京駅を南北に縦断するコンコースから9番線10番線へと誘う階段を登り切るとカニ24のけたたましくうなりを上げるディーゼルエンジンの音が私を迎えてくれる。一段高い隣のホームには新幹線が羽根を休めてはいるがそんな新幹線には眼もくれず、あえて時代に逆らう自分を認めるのだ。
乗車する前に、まずはホームの売店で500mlの缶ビールと崎陽軒のシュウマイ弁当を買い込む。これが毎回の私の出張時に於いてのルーティーン。その後、そそくさと車両に乗り込み、通路に備え付けの椅子を倒し、その椅子に座りながらホーム上の発車を告げるメロディーに耳を傾ける。
やがて列車は動き出し、ここぞとばかりにビールのふたを開け、ビールのほろ苦さが私の出張の始まりを告げるのだ。しばらくすると日本の経済は俺たちが支えているんだと言わんばかりに品川の車両基地に横たわる車両達。そんな幻想に駆られていると専務車掌による車内放送が。
そんな車内放送を聞きながらビール片手にベッドに移りシュウマイ弁当の黄色い包装を紐解き、出張の時のブルートレインの中でしか味わえない私だけの独特の味に舌鼓を打つ。横浜を過ぎると車窓の景色には夜空を隠すビル群は消え、近郊都市特有の夜の風景が、レールを刻む音と共に流されていく。時間に追いかけられることもなく、ゆっくりと流れ去る夜景色を楽しみながら明日の会議を思い描くのだ。
熱海を過ぎると車内は消灯され、線路を刻む夜汽車の音がいつものように私を深い眠りに誘ってくれる。「おはようございます まもなく次の停車駅は…」翌朝、車掌のアナウンスで目覚めると我が出張の最後のルーティーンが待っている。朝の車内販売のホットコーヒーだ。紙のコップに注がれたコーヒーから香る香ばしさが私の心を戦場に向かう戦士へと誘っていくのだ…
~我が出張のルーティーン~、この文章は制作室結成前、長老のサラリーマン時代(?)のドキュメントです。ちなみに、この文章の寝台列車のモデルは長老が出張時によく利用していたブルートレインの急行銀河だそうですが、寝台列車に乗車する際、決まったルーティーンがあるという人も結構多いかもしれません。
次回、メイクアップシール「寝台特急さくら・はやぶさ/富士」の詳報をお届けしますので、どうぞご期待ください。
今回は、〈「寝台特急 さくら・はやぶさ/富士」と室長回想録〉をお届けしました。

